楽しかった期限を決めないセドリの旅

2000年に定職についてなかった私はバイトしてパソコンを購入。

前年にはじまっていたヤフオクで私物を売って生活費をつくるようになった。

そこで意外なものが高く売れて驚いた。

本棚の傾きを補正するために本棚の下に詰めていた台本が驚くような値段になった。

すぐに売るものがなくなったが、だったら買いに行けばいいじゃないかと近所のブックオフや古本屋に買いに行った。

その買ったものもよく売れた。

当時は言葉も知らなかったが「せどり」をはじめたというわけだ。

 

 

近所のブックオフや古本屋も一通り行けば、久しくはお宝は出て来ない。

徐々にせどりに行く範囲を広げて、県外にも行き、今度はその遠征が楽しくなって泊りがけで行くようになった。

「せどり」というのは言わばお店がヤフオクならば高く売れるものを安く値付けしているものを買ってきて転売する行為なので、いささか後ろめたさもあったのだが、無収入からはじめた者からすると楽しくて仕方ない。

 

他に予定があるわけでもなかったので旅の期限はなし。

仕入れする資金がなくなるか、車に荷物が乗り切らなくなるか、体力的に限界が来るかまで気まぐれに遠征した。

遠くは新潟県まで行ったことがある。

一番最初に限界が来るのは車のキャパだった。

 

帰宅してそれを商品化して、お金をつくり、また遠征する。

その頃はブックオフは定価の何割という感じの均一的な値付け。

ビデオは一律の価格にしている店がほとんどだった。

プレミアム価格になっているものは確実に安く買えた。

 

街の古本屋さんもネット販売している店は少なかったため、ネットで高くなっているものも従来通りの値付けしているということが多かった。

今みたいにネットで相場を調べることもできなかったはずだ。

知り合いの学生をバイトに雇い、一緒に旅してまわったこともある。

稼いだお金でパソコンを買い増し、カーナビを買い、車を買い、広い家に引越した。

妻もつとめていた会社をやめ、手伝うようになった。

 

それまでの自分はなんとかアイデンティティ保っていた夢へのトライも挫折していたし、仕事をしてもうまくやれたとはとても言えない。

家族もいるのにこの先どうやって生きていけばいいのにどうすればいいんだと思ってたところに見つけたこのしのぎだっただけにより楽しかった。

 

そんな状態が一年ぐらい続いただろうか、完全無料だったヤフオクも手数料が取られるようになったり、せどりをする人が増えたりと環境は変化。

その後、古書市場がメインの仕入れ場所になるのだが、その話はまたいつか。

 

なんだこの思い出話。

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