意外と今もこの業界は元気である[商売の話]

今から古本屋をはじめるの?やめておいた方がいいよ。

そう言われたのは20年以上前。

相変わらず古本屋をやっている。

 

私が古書組合の理事をやっている時、仕事として、組合に入らずネットで古本の売買をしている人たちに古書組合の活動を紹介して、その結果、古書組合に加盟した人が何人もいる。

沈みかけの泥舟にのせるなんてお前はひどいことをしていると怒られた。

あれから10年以上が経過。

みんな元気に、たくましく、商売を続けている。

 

AmazonがKindleを格安で販売するようになった時は紙の本はなくなっていくんだろうなぁと思った。

確かに新刊の発行部数は減り、新刊書店は減少した。

市場では毎週大量のコミックが出品されていたが、落札価格もどんどん安くなり、今はかなり出品は減ってしまった。

その代わり違ったものがそのスペースをうめている。

 

新刊を電子書籍で読む人が増え、新しい本が世の中に増えないのが問題と思っていたが、むしろ他のことで古本屋業界の衰退につながりそうなことを最近知った。

それは既刊書籍のWEB公開である。

例えば戦史叢書。

公的期間がまとめた太平洋戦争の記録集といったもので、全102巻あり、私が古本屋をはじめた頃は販売価格が100万円をこえていたと記憶している。

しかし、沢山の方に読んでもらいたいと権利を持った人が無料で公開をはじめた。

これによってこの数年の販売価格はヤフオクを見る限り10万円程度。

10分の1だ。

同様に極真空手の月刊誌も無料ウェブ公開をはじめて雑誌のバックナンバーは安くなった。

 

その逆に以前は安かったのに最近高くなっているというものがある。

例えば西城秀樹の写真集。

逝去直後に高騰することはあるが、今も高値を維持。

以前、100円、200円の売値だったものが2万円で安定して売れているものもある。

おもしろい。

 

何十年も先のことはわからないが、私が商売をしている間は業界がなくなるようなことはないと思っている。

 

結局、古本屋の商売もずっと変化がないようで実は変化している。

その変化に対応できない人がダメなっていくのは世の常。

私にこの業界はダメだと言ってきた人たちは、自分が対応できず売上が落ちていた人たちだろう。

 

 

と、ここまで書いていて、自分も説教くさい年寄になってるなぁと反省してる。

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